歓声が飛び交う。 「冬コミで全裸中年男性のしげるに女体盛りして注目を集めた美少女同人作家の一号。しかも、もう1人、一号を名のる美少女同人作家が現れた。2人は同人誌・寿司対決で決着をつけることになったが、この勝負、一体どうなってしまうんだ⁉︎」 野次馬の1人が説明台詞を言う。 しげるに女体盛りした一号が長髪の黒セーラーで翳りを帯びているのに対し、もう1人はショートカットの白セーラーで清冽そうだ。 野次馬が囁く。 「みろよ一号(白)を。参考文献に水産業だけじゃなく、水上警察の資料まで集めてやがる」 「それにひきかえ、一号(黒)はまだ『将太の寿司』を読み返してやがる。こりゃ、勝負は決まったな」 〜 「勝者は…一号(黒)!」 「ど、どうして⁉︎」 「一号(白)の同人誌を遠目にみてごらん」 野次馬が嘆声をあげる。 「ああ!真っ黒だ!」 「そう。一号(貧乳)の同人誌は情報を詰めこみすぎて、読みにくくなってしまった。それに比べ、一号(黒)の同人誌は台詞・情景描写・説明が完璧な配分で書かれていて、ふうわりと詩情が伝わる。普通、同人小説は出だしと終わりでこのバランスが崩れてしまうものだ。一号(巨乳)は