くまみ様 「宴のあいだ」の感想を送らせていただきます。 感想、というより読んでいて刺さった文章の抜き出しのようなものですが、それでもよければお納めください。 「べたりとした暗闇」なんて簡潔で凄まじい描写かと思いました。これだけでわかるのです。夏の夜の湿度と暗さが。そして量販店の「巨大な誘蛾灯」も凄まじいです。このふたつの描写の対比に慄きました。 「おまけでつけられた個包装のローションがかぴかぴに乾いたセロハンテープで止められていて」この部分のリアリティがたまらないです。この一文で、箱にこびりついたセロハンテープのぎざぎざの端を爪で引っ掻く感覚を思い出せるのです。 「『淡く』笑ってみせた」笑みを「淡く」と描くのにもひい……!と悲鳴が出ました。こうして細やかにちりばめられる描写の鮮明さに圧倒されてしまいます。 「鮮やかな色に彩られた本丸の庭で、笹貫と稲葉だけが、色を持たず暗闇に溶けこんでいる」感嘆しました……。 この読み終えてすぐフォローしました。稲笹が好きなのはもちろんそうなんですが、くまみさんの文章がとても好きでした。この作品を書いてくださりありがとうございました。