子は親に似るとはよく言いますが、継国父と兄上のエピソードが追加されるにつれてこの二人の救いようのなさと言いますか、誰にも継承されず誰の記憶にも残らない男になるべくしてなったという因果応報っぷりが呪いのように突き刺さっているのではないかと感じるようになりました。 そう考えると縁壱も結構危うくて、素朴な優しさを持っていたうたさんがいなかったら縁壱はきっと凧糸の切れた凧のまま空に吸い込まれてそのうち誰からも忘れ去られてしまったかもしれないし、遺伝子が善人の顔をしている炭吉一家に出会ってなかったら縁壱は世界が生み出した対無惨決戦兵器のまま虚しく死んでしまった(私は一体何のために生まれてきたのだ√)のではないかと思うとゾッとします。 あくまで個人の解釈ですが、兄上と縁壱って境界がかなり曖昧なんですよね。まるでコインの表と裏のよう。二人とも日輪に輝けたし、二人とも月輪に陰る事もできた。 各人が自らの意志で道を選んだが故の本編とはいえ、どうにかして二人とも人として生きて死ぬ世界線を探さずにはいられません… …縁壱さんの「お労しや兄上」は、以上全部引っくるめての「お労しや兄上」だったのかも…