③ 「それにしてもダメですよサイトウさん。優勝したのに逃げるなんて」 「僕優勝なの!? オキタちゃん出てなかったもんね! そりゃそっか!!」 それは困ります。何せ、優勝賞品はこの国の王子様と結婚する権利なのです。武闘会の最中に王子の顔はちらりと見ましたが、鬼と見紛う様な恐ろしい人相でこちらを睨みつけていました。サイトウはまだ結婚する気はないのです。それに結婚するなら女の子とが良いし。とびきり可愛い子と。 しかし、これで騎士団が追いかけてくる理由も分かりました。この国の王子は、自らが騎士団の副団長となって治安維持に努めているのです。そのお嫁さんになる人を捕まえるのに、騎士団が協力してくれているのでしょう。何ともアグレッシブな王子様です。そりゃ武闘会も流行る訳です。 「ちなみにオキタちゃんはなんでいるの? 騎士団じゃなかったよね?」 「先モグ程モグスカウトモグモグされモグました!」 「僕もなるならお嫁さんじゃなくてそっちがいいなぁ!!」