「かかってこい!」 狭い通路で『新感染』のマ・ドンソクのように両腕にガムテープを巻いたしげるは絶叫した。 『スターシップ・トゥルーパーズ』の兵隊アリのように陸続と現れる岡崎体育の信者を、一人ずつ壁に叩きつけて阻止する。しげるは前を見たまま、わたしに叫んだ。信者たちは包丁や鉈を手に吶喊してくる。 「早く行けえ!」 わたしはしげるを残し、全力疾走した。 「お願い、しげる! さやを助けて!」 そう叫び、三茶のバーに駆けこんだわたしに、黙々とグラスを拭いていたしげるは味方になってくれた。 前から岡崎体育の信者が現れる。 「うわああ!」 文化包丁を突きたてて壁に押しつける。包丁を抜き、横から切りかかる信者に応戦する。信者は前方からも次々に押しよせる。倒れた信者は喀血し、歯を赤く染めていた。 さや。大好きなさや。あなたのためなら、わたしは世界だって壊すことができる。