『すべてのうつくしいもの』届きました。 表紙と裏表紙の紙は表面だけではなく裏面もパールのような輝きがあって美しいですね。 多田さんの、さらりとしているのに吐息や肌の湿度や温度、体の重さや力の強さを感じられる文が好きです。 特にマーヴェリックがルースターを吸う描写が好きでした。 フェニックスの「おさまるところにおさまった」という言葉の的確さ、クリスティンさんの距離感、女性も素敵でした。 webで読んだときも思いましたが、やはり『すべてのうつくしいもの』の章のラスト数行は凄まじいです。 美しいと残酷の、その先に幸福があり更に奥にぽかりと虚空が広がっている。 マーヴェリックが空を降りた後の身の振り方が決まったり、2人の関係が結婚するなり何か形になったりするわけでもなく、変わっていく過程を手探りで進んでいくような曖昧さが人生のリアルのようで、切なくもほのかな幸せが感じられると思いました。 きっと2人なら幸せになりますよね。 今作も本当に良かったです!! また多田さんの作品が読めますように。(加筆ありのサイレントヒル本を手に入れられなかったのが最大の悲しみです)