お久しぶりです…養父子土斎の者です……続き納品しに来ました……… 三人で過ごす家族の時間はとても幸せだった。 母の持病が悪化するまでは。 来年に小学校入学を控えるという年の夏頃、急に母の体調が悪くなっていった。元々体が弱かったのを無理していたのが祟ったのだという。 そして、入院生活が始まり、半年後には母は帰らぬ人となったのだ。 父も僕も泣くことはなかった。僕はまだ幼かったから、死というものがよく分かっていなかったのだと大人達は口にした。僕も実際よく分かっていなかったと思う。でも、母がもう目を覚ますことがないのも、もう笑いかけてくれることはないのも分かっていた。けれど、怖くはなかった。悲しくも、心細くもなかった。 僕には父さんが居るから。 離婚したとき、父親に引き取られていった姉さんや兄さんも葬式で見かけた。二人は涙を我慢した顔で、しかし、 真っ赤な目元をして、いや、姉さんの方はもう泣いていたかもしれない。昨日の夜もきっとたくさんの涙を流したのだろうとわかる顔をした二人を僕は遠くから眺めていた。その後僕の父に視線を向ける。父の瞳は真っ直ぐで終ぞその鈍い赤色が曇ることはなかった。