ささささんが歩いていると、反対側からふしぎな蟹が歩いてきました。「やあ、あなたがうわさに聞くささささんだね、すてきなマフラーを巻いていると評判だからすぐわかったよ。ぼくはふしぎな蟹だよ。これからふしぎを見せてあげる」 蟹は両手のはさみを空に向けて、ちょきちょきと動かすと、なんとその空間がはさみで切り取られ、違う世界から「褒め煎餅」と書いてある箱が届けられました。 「褒め煎餅をあげる。ひとつひとつに違う褒め言葉が書いてあるからね。必要なとき食べてね」 蟹はそう言うと、自分が切り取った空間の中へ入って消えてゆきました。ささささんはおうちに帰って、褒め煎餅をひとつ食べようとほうじ茶を淹れました。褒め煎餅の箱を開けると、中身はぎっしりと褒めクッキーが詰まっていました。「どうだい、ふしぎだろう🦀」と書かれた紙がひらり、とほうじ茶の横に舞い降りました。