間接やこさんの柔らかな灯りに包まれながら、寝具に包まる幼子が、傍らの親に問います。「やこさんって何なの? 」と。両親と思しき男女は穏やかな笑みを浮かべ、幼子の頭を撫でて。「分からないよ」と答えます。でも、と続け。「それはお前がどんな大人になるかまだ分からないように、隣のあの子が好きな子が分からないように。誰だって持つものと同じ。可能性という光さ」そう言って両親は窓の外、街の中心の一際大きなやこさんに視線を向けます。「それでもみんな知っているのさ。私達が今生きているのはやこさんのおかげだって。だからやこさんの、優しさに感謝して今日も眠るんだよ」その言葉を聞いた幼子は顔をくしゃくしゃにして喜び。「やこさんはすごいんだね! えらい! えらい! 」そう言ってはしゃぐ幼子に寝具をかけ直し、両親はやこさんのもたらした平和と、この子の命に感謝するのでした。