③ ケータイ探しに少し俯いた私の頭を片手で押さえつつ、咲羽先生が「あたしみたいなのより」と言う。 「ちょ、なに……っ」 「じっとしてて」 先生の方から触れてくる機会なんてほとんどないから、焦る。 しかもちょっと距離近いし! なに……!? 「女の子らしい飯島さんの方が似合うと思うけど」 耳を覆っていた髪を除ける彼女の指に、不覚にも首を竦めてしまいたくなるし、耳の上へカーネーションを差し込んで、顔を覗き込んでくる先生も、本気で心臓に悪い。 それに、花が咲くみたいにぱっと笑って、 「うん。やっぱ可愛い」 なんて言うんだから、ほんと、もう、ワケ分かんない。 普段のオドオドした先生はどこ行ったのよ!