鈴谷が寝た後の23時半、彼女と一緒に観ていた映画の影響で久しぶりに煙草を吸いたくなった提督。 秋口を過ぎ冬の匂いのする夜の道を歩いてコンビニへ。そして何気なくレジの手前に合った新発売の煙草を買う。 店先で火をつけ、吸う。すると思い出すのは煙草を吸わなきゃやっていれなかった鈴谷達との戦いの日々ではなく初めて煙草を吸った日の事だった。 未成年ながら、片想いの年上の女性に追い付くため、背伸びをするために近所のおっちゃんに貰った煙草を吸って、むせかえったあの日を。 そしてあの時と同じようにむせていると、見慣れた顔が街灯に照らされながらこちらに向かってきたのが見えた。 「圭ちゃん!鈴谷に黙ってコンビニに行くとか!ゲッ、タバコ臭っ!」 「うるさいな、好きなもん買ってやるからコンビニ入れ、寒いぞ」 「うるさいって言った!ゼ◯シィ買ってやる!」 そんな会話をしながら煙草を箱ごとゴミ箱に捨てる。 (そうか、鈴谷が家に来てからか、吸わなくなったのは) そう思い笑いながら捨てた煙草は、初めて吸った煙草の復刻版だった。 一瞬何か思い出したが、鈴谷にゼ◯シィを買われない方法を考えているうちに忘れた。