後半 「これ?これは乳輪だが?」 事もなげにしげるが答える。それは乳輪というにはあまりに巨大すぎた。大きく薄く大雑把すぎた。それは乳輪というよりはヘリポートのようだった。しげるは続ける。 「サイゴン陥落の時は、このヘリポート乳輪でヘリを呼んで米兵どもを引き揚げさせたんだぜ?なんなら再現してやろうか?」 広大なヘリポート乳輪を前にして取り囲む男達はもう動揺を隠せなくなっていた。ある者は震え、ある者は武器を落とし、だが全員が考えてる事を口にできないのだった。そんな巨大な乳輪がこの世に存在するはずはない、と。そしてそれがキレイな薄ピンク色という目を背けたくなる事実にも。先ほどまで向けられていたしげるへの嗜虐的な気持ちは雲散霧消していた。あまりに非現実的な場面に立ち会った人間がそうであるように、彼らは立ち尽くし、逃げることも戦うこともできないのだった。 「やれやれ、これが出ちまったらお前ら無傷では帰れないな…フーターズのTシャツの借りも返させてもらうぜ。」 しげるが男達に向き合うと、巨大なヘリポート乳輪が笑うように歪んだ。 つづく⭐︎