「鶴、主命だぞ!」 ついさっき寝てばかりなのに障子が勢いよく開き、鶴丸は重たい瞼を持ち上げた。今日は非番じゃなかったのか。今朝は腰が軋んで動ける気がしない。手入部屋に行けば何とかなるかもしれないが、三日月に抱き潰されましたなんて言えないので却下だ。 「安心しろ。出陣ではない。この箱に向けて何か言うだけでいいそうだ」 「…… 箱?」 三日月の手には確かに大きな箱が抱えられており、側面には大きく『褒めて箱』と書かれていた。 「よくわからないが、この箱に向けて話すと主のふぉろわー殿に届くらしい」 「つまり、応援すればいいのかい?」 「そのようだ」 とりあえず出陣ではないようなので安堵した。これなら腰が痛くて動けなくても問題ない。 「名前も伺っているぞ。ふむ、食欲をそそられる名だ」 「妬けるねえ。腰が立たなくなるまで一晩中俺を貪ったのはどこの誰だい?」 「待て。誤解だ」 そんなことを話しながら二人は不思議な箱を覗き込んだ。手を振って応援の言葉を口にしてみる。 「蛯子殿、原稿がんばれ」 「健康にも気をつけるんだぞー」 終 褒めて箱テロしてみました。鳥水より。