独りグラスを傾けながら、私が轟沈したら、君が戦死したら、敵に追い詰められたら潔く自決するか、敵の手にかかる最期まで道連れを増やすか、そんなことばかり考えていた。少しは他人よりものを考えているつもりだったが、まだまだ甘かったようだ。まさかこんな風に戦うことも自決することもできない体になるとはね。朝から晩まで、と言っても今が朝か夜かもこの体ではわからないわけだが、この身朽ち果てるまで思索に耽る日々なのだろう。我思う、故に我在り。私はまだここにいる。耳が聞こえるのは幸いだった。やはり私は強運らしい。聞けば、隣のベッドには君が寝ているそうじゃないか。私より酷い容体で。人間が艦娘より脆弱なのは仕方ないさ。私と違って君は耳すらもう聞こえないそうだけど、今隣にいるのが私だということに君は気づいていると確信している。何といっても、私と君は相棒だから。何もかも失ったこの体だけど君と寄り添っていると思うだけで満ち足りた気分になる。君も思索に耽っているのかい?他の女のことなんか考えてないだろうね?まあ、少しぐらいなら許してあげるよ。私は心が広いからな。