初めまして。Have a nice day.とても素敵でした。プロローグ・本編・エピローグの構成に一気に物語の中に引き込まれ、読み終えた時には溜息が出てしまいました。グランとの何気ない会話、穏やかな日常、その中での会話の端々から思い出される記憶の断片、そして報告の中で自分自身とも向き合うサンダルフォン。そのどれもがタイトルに沿ったものに感じられて面白かったです。過去のサンはどこか幼く、羽根まで感情豊かに感じられますが現在の彼は穏やかな表情になっているのが彼の波乱万丈な経験を通し大人になった事や、迷子事件では彼等の世界に必要以上に介入せず見守り役なのだと物語っているように感じました。終盤で真っ白な背景でぽつりぽつりと話す話法や、その後の見開きでのナレーション・吹き出しが視線が自然と彼等へ流れていくような表現もとても好きです。物語の中でヒトから離れた存在の人々と変わらず交流がある描写も嬉しかったです。ラストの見開きのサンの言葉もじんわりと心に沁みました。静かに咽び泣く所が現在の彼らしいです。エピローグのあたたかな空間の中のタイトル回収も素敵でした。素敵なものをありがとうございました。