第7回ハヤカワSFコンテスト最終選考に落選した女子中学生・イチコは復讐に燃えていた。「技術的には及第点だが特別な個性がない」という選評に対し、第2回百合文芸小説コンテストSFマガジン賞を目前にし、センス・オブ・ワンダーを鍛えるべく修行に励んでいるのだった。 カッチン、カッチンという金属音が鳴る。イチコはしげるの両乳首にそれぞれ磁石を縛りつけ、胸肉をどれだけ寄せれば磁石がくっつくのかを実験していた。 「おほお”お”お”!」 「これが、センス・オブ・ワンダー…!」 小説家志望者たちはリングフィットアドベンチャー(文系)で筆力を鍛えていた。リングフィットアドベンチャー(文系)のコントローラーはウロボロスのように己の尾を噛む電気ウナギだ。プレイヤーが指示に従わないと電撃を流すのだ。 《何?コンプレックスが強く世界との隔絶を感じる少女だと?こんな設定で読者に主人公の孤独感と疎外感が伝わるか!美容のために靴にトロロ昆布を詰めているが、それを誰にも理解されない設定にしろ!》 「ウス!靴に納豆を詰めている設定にします!しかもワラ納豆!」 《お前は何もわかっとらん!》 ビビビビ! 「ぎゃあああ!」