③ ・特に印象に残った所 全部なのですが(真顔)特に好きで仕方ない所を。 薫と零のお話ならば、まず、二人きりのダンスレッスンが好きです。上手く言えませんが、二人にとって特別な、厳かなシーンに感じて、静寂のなかで一文一文が染み込んでいくような、そんな所が好きです。そして、最後のステージ(零を思いつつひとりの演者としてステージに立つ薫と、それを受けて感情を揺さぶられる零)。全体を通してそうなのですが、色恋だけじゃなくて、演者として二人が描かれているのが素敵だと思っていて、中でもやはり、何とか零に追いつき、隣立つ者になろうとし続けた薫の歌に、零が感情を揺さぶられるというのが、零には悪いのですが、ある種報われたような気持ちになったというか…。この二人のもどかしく進んでいく恋と、演者としての物語に惹かれ続けてしまいます。 佐賀美と零のお話では、やはり一番好きなのは、最後に白いつつじの花言葉を知る所です。いや、まず本の厚さと文章量が凄くて、にも拘らずひとつの物語として綺麗に纏まっていて、どんな頭があればこの話を書けるの…?そして書くのにどれほどのお時間がかかるの…?と震えました。