現パロ土斎 「同期の奴が嬉しそうに何度も指輪を見せつけてきた。羨ましい」 ひどく酔っ払って帰ってきた斎藤はまったく回っていない口で、おそらくそう言っていた。 普段我が儘の一つも言わず、こちらが愛を囁くだけで顔を真っ赤にするような可愛らしい恋人からのおねだりだ。そのサイズなどとうの昔に把握している土方は、脳内で静かにこれからの予定を組み立てはじめた。 * 「欲しかったんだろ?」 慈しむような、柔らかな笑みを浮かべた土方によって嵌められたその輪は、左手の薬指に輝いている。斎藤はポカンと口を開けたまま、満足げな男を見た。 「……あんたのは? ペアじゃないんです?」 ありがとうと告げるのもなんだか気恥ずかしく、結局転げ落ちたのは小さな疑問。そして少しの不満だった。勿論、心踊る贈り物ではあるのだが。 途端上がる口角に、嫌な予感が一つ。 「へぇ。俺が買っても良かったのか?」 「え? ……。っ、僕に、買わせてください!」 ああもう、さっきの何倍も恥ずかしい。その指を飾ってくれないのかと、本人に言われるなんて。未だ湧き上がる羞恥から逃れるように、どう採寸するか、斎藤は脳を回し始めたのであった。