幼少のみぎりより、しげるは夜の世界を愛した 昼の世界と同じように、夢の中で見聞きすることを楽しんだからだ 10代の半ばを超えるころには、夢を操る方法を覚え、 ますます夢の世界にのめりこんでいった この世界では何でもできる、そうそれが現実では決して許されない暗く原始的な欲望を満たす行為でも…… いくらフライドチキンを食べようが、目覚めてしまえばいいのだ 享楽的な夢の世界を貪る日々を続けていたしげる 今宵も浴びるようにフライドチキンを食べ、飲んだ しかし、何かおかしい。胸がむかむかする。 覚めてくれ、今日はもう充分だ。早く目覚めてくれ!! 体重計に乗った瞬間、しげるは気がついた。これが夢ではないことを。