「甘い。これも酒、なのか…?」 賑やかなアジトのバー。色鮮やかなグラスの液体に口をつけた途端目を丸くする剣闘士へ、カウンターの向こうの吟遊詩人はしてやったりと気障ったらしく片目を瞑ってみせる。 「そうだよ。ネクタルのリキュールを炭酸水で割ったんだ、本職には及ばないけど中々のものだろう?」 「知らなかった…甘い酒など、闘技場でも、ブネと飲む時にも口にした事などなかった」 確かめるようにグラスを煽り、生真面目な声で返すガープへと、バルバトスは柔らかく碧い瞳を向ける。 「これを機に色々覚えておくのも悪くないと思うよ。女性に受けがいい酒の種類とか」 悪戯っぽく喉を鳴らして言う言葉に、「…ッ、余計なお世話だ!」と眉間の皺を深めるガープ。 そんなガープを慈しむように微笑みながら、 「酒だけじゃない、キミには色々と知って欲しいのさ。この世界の愉しみや、美しいものを、ね」 蜂蜜を加えて熟成させた甘口のワインボトルを手に宣うバルバトスに、「フン」と鼻を鳴らして背けたガープの顔は、酒精のせいか耳の先まで赤かった。 一日遅くなりましたが、お誕生日おめでとうございます!ご健康で良き一年を!!