「はぁ…」 小さな溜息と共に柔らかな枕へと顔を埋める。 アナスタシアは昨晩のマスターとの逢瀬を思い出して軽い自己嫌悪に陥っていた。それは彼と身体を重ねたことではなく、厭らしく、はしたなく乱れてしまった自分に対してだ。 彼の優しい眼差し、甘い言葉、温かな愛撫。それは生前の自分が知らない「快感」というものだった。 マスターに抱かれてしまうと、絆されて、蕩けて、溶かされてしまう。身体が熱くなって、幸せで満たされてしまう。それが嫌なのではない、むしろ嬉しいのだ。 だけれど普段の自分はもっと余裕をもって、優雅に…皇女であることを忘れたことはないというのに。 そう、昨晩も彼に…あぁ…♡ 「こうして…んぅ…覆いかぶさられて…っ♡」 背中に覆いかぶさられるような体位を思い出してしまう。ねっとりと何かが背中の快感神経を奔り抜け、身体が粟立つ。 気が付けば、アナスタシアは少しだけ腰を浮かせてスカートの上から自身の股に手を這わせていた。 稚拙な自慰行為。彼女は「そういう経験」がないからどうすれば気持ちよくなれるのか分からないのだ。だからこそ、マスターの手で蕩けさせられてしまう。 スカートをたくしあげ、指先を