ずっとヤンの側にも救いであったら良いなと思いながら読んでいましたが、最後にシェーンコップが今までの生活を捨てて二人になったことで、ヤンもシェーンコップの名前を呼べるほどに前世の記憶や感情を取り戻せたのだろうかと思いました。 何も持たなくても許される、必要とされていると実感できたのではないかと。背負ってきた(背負わされてきた)ものを過去の自分では自らおろすことが出来なかったけれど、死によって何も持たない状態にリセットされて、やっと彼の望んでいた正道に戻って来たのかもしれないと思いました。 そこにかつての智略がなくても、ヤンという人物の魅力はそれだけではないと、彼をよく知る人間にはわかっていたと思います。でも過去では誰もその重荷をおろすことはできなかったしそうする情勢でもなかった。やはり、彼を運命から解放するにはあの時空を過去にしなければならなかったのだと思いました。 (3/4)